2006年01月11日

レスリーの半生を描いたミュージカルに思う

随分前にこの記事を書いていたのですけど、時期を逃してしまい放ったらかしになっていました。少し気にはなっていたのですが、今回ちょっとしたきっかけがありましたので今ごろになってしまいましたがアップしておこうと思います。
もし、私が以前書いたことで気分を害されたファンの方がおられましたら、ここにお詫び申し上げます。真意は別のところにあったのですけど、中途半端にしていたためにきっといい気持ちではなかっただろうなぁと反省しています。
今から1年近く前のことなんですね。本当に遅くなってしまいました。


『永恒的張国栄』の動画が見られるということで見てみました。これはショーなの?一体どんな内容なんだろう。さっぱりわかんないのだけど、でも関連する記事を読んでいてふと思うことがありましたので書いておこうと思います。

初っ端“我”が流れ、次に“深情相擁”“紅”(動画ではあと2曲聴けます)。これが陳志朋さんの歌声なのかな。
更に以前の記事では、レスリーの話し方や歩き方を訓練したと書いてありました。“我”は声の伸ばし方とか声が枯れる感じとかレスリーを真似てるのかなぁと思ったけど、別に真似しなくったっていいんじゃないのかなぁ。陳氏がレスリーを演じる先に彼が思う何かを表現すればいいんじゃないのかしら、と私は思います。
それにしても先日の記事にあった「陳志朋の歌や演技がどうであろうと、あまり関係ない。大切なのは、レスリー・チャンの人生を振り返ること」ってのは一体。。。
だって、その舞台の幕を開けるために出演者やスタッフや色んな人が時間と愛情をかけて創り上げてるんだよ?それを思うだけで胸が熱くなるし、それを創ろうと集まった人たちの熱意に敬服します。なのに“歌や演技がどうであろうと、あまり関係ない”って…。もちろんそういう意見ばかりなわけではないでしょうけど。
大切なのは振り返ることじゃなくて未来へ繋げていくことだと思うんだけどなぁ。
レスリーだってそうやって自分の世界を作り出してきたわけで、だから彼の残した作品が、彼の死後ファンになった人間にも訴える力を失わないんだと思う。
結局私は彼が亡くなった後にファンになった人間なので、そうでない人たちの気持ちを理解することはできないんだけど。

ただレスリーの人生を振り返るだけなら、何も舞台化する必要はないような気がする。このミュージカルは一体何のために作られたんだろう。
もし私なら、レスリーの残した作品から何か別の表現をできないかなぁって考える。
彼の残したものをそのまま伝えることは残された映像などでしかできないことで、別の人間の手を加えるとするならば、そこから新しい方向へ目を向けることだと思うんだよね。まさに彼に代われる人なんていないんだから。
とするなら今回のミュージカルだってそういう存在でなくちゃ。ただの真似で終わってしまったらもったいないもの。(できないくせ偉そうに言う自分も情けない)
表現することをお仕事とされている人たちに対して、その人自身の個性、その人の仕事に対する評価をきちんとしてほしいって思います。
色々と探してみたけれど、彼がいかにレスリーを彷彿とさせるために努力したのかとか、どれだけ似ているかとか、そういう記事ばかりが目について、正直私はうんざりしてしまいました。誰も、陳氏がレスリーという人間をどのように捉えていかに表現したか、語ってくれないのです。もし、私がこの舞台を見ることができたなら、そのことを一番に書きとめたいと思うのに…。私の中国語理解力がなさすぎて、そのような記事を探せないだけなのかもしれません。
だけど、今回のことでハッキリしました。私が求めているのはレスリーを思い出させてくれる誰かではなく、レスリー・チャンという人が存在したことで、そこから何か別の新しい世界が広がっていくことなのです。

***2005.1.16.***
posted by USA at 21:29| Comment(6) | TrackBack(0) | 張國榮 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私は、似ている必要性は、あると思います。
観客の大部分は、「哥哥」を見たいのだから。
でも、見ていて「本物ではないのだから」という虚しい気持ちにもなりました。
レスリーに変われる人がいないというのも同感です。
ところで歌声は、陳志朋のものでしょうか?私の耳には、レスリーの声に聞こえるのですが。
動きは、よく似ているなぁと思いました。
Posted by とりさん at 2006年01月12日 12:36
そうですね。そういう意見があるのはもっともだと思います。
私は、いわゆる伝記ミュージカルだと思っていたので、正直、レスリーを演じる方に対する批評が偏りすぎていることに閉口してしまいました。この作品がどういう意図で制作されたものなのかまったく分からなかったのです。

大部分の人がレスリーの世界を彼に求めて舞台を見てるのだと思うと、反発や批判が出てくるのも予測がつきますが、私はレスリーはレスリーであったように、陳さんも陳さんなんだって思ってしまうんです。
勿論それを承知で陳さんはこの仕事をうけたと思いますが、胸のうちはどうだったのかなぁ…って。彼自身の個性が無視されてしまっていることに対して、きっと辛かったんじゃないかなって。
精神的に強くないととてもやっていけないでしょうし、それでも舞台を一生懸命に努めた彼に対して、結局レスリーとは似ていないという強い反発を受けてしまったと知り、悲しくなりました。
レスリーも長い間苦労して、仕事に対しての正当な評価を得られなかったり、バッシングを受けたり、辛い思いをしてきた人だと私は思っているので、同じような苦い思いを陳さんが味わっているかもしれない、それも敬愛するレスリーに縁のある人たちから…と思うと悲しくて仕方がありませんでした。
レスリーのファンはそれで納得してしまえても、陳さんのファンの方はどうだろう。陳さんのファンの方が、心を傷めていなければいいのだけれど。
そう思うと余計に、陳さんに対して、そして陳さんのファンの方々に対して申し訳ない気持ちになりました。
レスリーのことが好きな人たちから「陳さんの歌や演技がどうであろうと、あまり関係ない」なんて言う言葉を聞きたくなかったんです。
似ていなくたって彼がレスリーを大切に思ってそれを表現してくれてたんだって…そんな記事が読みたかった。

随分時間が経ってしまったけれど、その時に感じた気持ちをいつまでも忘れないために、記事にしておこうと思いました。
Posted by USA at 2006年01月12日 22:16
>レスリーのことが好きな人たちから「陳さんの歌や演技がどうであろうと、あまり関係ない」なんて言う言葉を聞きたくなかったんです。

わたしも同感です。
レスリーは自分と異なる価値観の人も認めて尊重できる人だったと思うのですが、そのファンの方がこの様な言葉を投げかけたのかと思うと悲しくなりました。
わたしはまだ新米迷で、この舞台についてはUSAさんの記事で初めてしりました。
陳さん演じるレスリーの動画を観てみましたが、何気ないレスリーの細かい仕草も切り捨てずに再現されているのを観ると、レスリーを敬愛し支持し続ける方たちが作り上げた舞台という印象を受けました。

確かにレスリーは唯一の存在であり、他の方と比べることはできません。
でも陳さんの演技は決してファンを裏切るようなものではなかったように思うのです。
他者を慈しみ、溢れる愛を与えてくれたレスリーの素晴らしさを再認識させてくれた気がしました。
Posted by teles-C at 2006年01月13日 03:30
>teles-Cさん

こんばんは。少し補足しておきますね。
この舞台は、どうやらレスリーのことを振り返ろうという目的で創られたものらしいです。
私も詳しくわからないのですけど、レスリーの世界を再現しようという大前提があったのなら、確かに似ていることは大事かもしれませんね。
でもやはり別人な以上、溝は深くなることはあっても埋まることはない気がします。
それでも、その場に集った人たちにしか味わえない空間がそこにあるわけで、レスリーを思うのと同じように、他の人たちに対しても優しい気持ちで見て欲しいなぁ…って、思ってしまいますね。
ダメなところはダメということも大切ですけどね。
Posted by USA at 2006年01月14日 02:02
うん・・・。
制作の総元、となるとまた話が違ってくるだろうし敢て聞きたいとも思わないのですが、キャストとスタッフの方々が目指したもの、創り上げる過程での腐心や意気込み、そして上演してみての心情など「創る側の現場」の声を聞いてみたいですね。長きに亘り激しい毀誉褒貶に晒されてきた明星を題材にするには、相応の覚悟も要ったことでしょうし。将来ある俳優としての野心も含めて、陳志明さんの張國榮を演じる事を選んだ胸の内も訊きたい気がします。
Posted by カノ at 2006年01月14日 23:36
あちらの芸能記事は本当にゴシップが多くて、パッと見で分けて読めないのが辛いところなんですよね。
中身のある良い記事もあると思うのですけど、それを探し当てるのが大変。。。

毀誉褒貶…本当にそうですね。レスリーの芸能人生をよく言い表していると思います。
光が強いほど影も濃くなる…彼のことを知るほどそう思います。
Posted by USA at 2006年01月15日 12:17
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