2013年06月15日

「残月〜みをつくし料理帖」雑記

まだ最初に読んだ「八朔の雪」の感想も書いていないのに、いきなり最新刊の感想を書くというのもアレなのですが、この気持ちをどうにか吐き出しておかないとスッキリしないので、とりあえず徒然なるままに。

いやあ・・・ほっとしました。心に出来た水たまりにお日様の光が差してキラキラしているような、そんな気持ちです。
澪がすごく成長していて頼もしくなりました。
大きな苦しみ、悲しみを超えたからなのでしょう。いつも支えてもらうばかりだった澪が、今度は周りの人たちを力づける強さが芽生えてきたように思います。

今回は親子の情が中心になっています。
芳と佐兵衛、坂村堂と柳吾のような実の親子だけではなく、又次とふき、澪と芳、おりょう夫婦と親方など、血の繋がらない関係にも優しく深い思いが描かれています。

そして、もうひとつの軸は新生。
つる家の面々が新たな気持ちでそれぞれの人生を歩み始める決意をします。
悲しみの中だけに留まっていては、人は生きていけない。
生きていくことは、転んでも起き上がること。泣いても諦めないこと。
大きな憂いを抱えている時でも、心の暗闇と対峙し、抜け出したいという辛苦の先に虹がつかめるのだとしたら…
その繰り返しが生きることだとしたら、人間とは呆れるほど図太くてそれ故に愛おしい存在なのだと感じずにはいられません。
今回のみをつくしは、柔らかな描写の中にそういう人間の逞しさが見えて、すごく好きでした。


えーと・・誰から書こうかなあ。
ん、、まずは美緒
いやあ・・・良かったよー。美緒ならきっと幸せになれるって思ってたよー。うんうん。
乳母日傘でお蚕ぐるみ。そんなお嬢さんの美緒が母になる。
「あの人の心根の美しさは、私の見かけの美しさも敵わない。爽助のようなひととともに手を携えて生きていける。今はそのことが無性にありがたくて、嬉しいの」
相変わらずこの子ってば(笑)
でも、爽助のことを口では糞ミソに言いつつ、ちゃんと大事に思ってるんやなあってわかった。ええ子や。

次。小松原
今回、主な登場人物の一覧から小松原の名前が消えていました。
わかってはいたけれど、心がズキンってなった。小松原自身は登場しませんが、早帆の口からその後のことが語られます。
良かった。きっと幸せになってほしい。そう思います。
この時、自分の心をしっかり見つめる澪の姿がすごく好き。弱い自分を認めた上で選んだ道を確実に歩いていくことを決心する。澪、ほんまに強くなったなあ・・

そしてまだ名前が出てくる采女宋馬!クソ憎たらしい奴め!!もう出てくんなっ!
と心で悪態をつきつつ、この人の気持ち悪いくらいのダメっぷりが妙に可愛く思えてきた今日このごろ。
澪が成長すればするほど采女宗馬が哀れに映る。でも澪の前進の為に彼も欠かせない存在であることは間違いないので、可哀想だけどもう少しやられてくださいm(_ _)m

で。源斉先生
澪の前進のために欠かせない存在なのは采女宗馬と同じだけど、何しろオーラが違うから!
先生が登場するだけで、こう・・・一服の清涼剤のような爽やかで清々しい空気が漂います。
いつものように優しい先生なのだけど、今回ちょっと「おっ?!」って思ったの。わたしの思い込みもかなり入ってるので冷静じゃないんだけど・・
澪から励まされ医師としての志を改めて強くした先生。今までにない行動力が表れてきました。
正直びっくり。嬉しい驚きでした。真面目だけど堅物じゃない。
先生は元々相手の心に寄り添うタイプだったけど、きっとこんな行動に出たのはほかならぬ澪だったからに違いない。やっぱり先生ステキ*^^*
以前先生が倒れた時(by小夜しぐれ)、澪に「なぜ澪さんの料理はこんなにも美味しいのか」って言ってた。
あれね、もちろん「あなたが食べる人の身を思って料理しているからだろう」なんですけど、それだけじゃないです。澪の料理は普通の時に食べても美味しいに違いないけど、この時のお粥が先生を元気にしたのは澪が先生の回復を願って、先生のためだけに(←ここ重要)作ってくれたお粥だからです。
食べる人が何を感じて食するか、これもまた大切なことだと。「食は、人の天なり」それを知る先生だからこその提案だったんだなあ。
「澪さん、どうして玉子には黄身と白身があるのでしょうか」
先生ww 澪とのほのぼのシーンは心のオアシスです。
(黄身は油で白身が水分って聞いたことがあります。どちらも雛になる胚が必要な栄養分とか・・・
なんや細かいことは理解できなかったので覚えていませんが。だけどもしこんなこと説明したらこの場が白けるなあ・・)
いつになく人間味のある先生が見られてますます好きになりました。やっぱり澪ちゃんと幸せになってほしい。
種市も今回やたら「先生を見送りしてこい」って澪を出すんだよね。親父さんやるね!あの二人、ほっといたらなかなか前に進まないから、よろしく頼みます!

野江
今回は大火事で又次の死があり相当弱っていましたが、源斉先生の計らいで澪との繋がりを再び結ぶ事ができて、彼女はまた凛とした姿に戻ってくれると思います。
野江ちゃんがんばれー!!


大きな悲しみを乗り越えての大成長。ここからが彼女の本領発揮でしょう。
「いかなる時も天を目指し、踏まれても、また抜かれても、自らを諦めることがない」
澪のひたむきな生き方が、周りを幸福にし、また自身を幸福にする。駒繋ぎの花言葉は“希望をかなえる”。きっとその日が来ると信じてます。
posted by USA at 21:42| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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